• 天皇賞 春 2008年

天皇賞 春・秋

第137回 天皇賞(春) 2008年

前年2007年の菊花賞馬アサクサキングスが単勝1番人気。同じく前年2007年にこのレースを制したメイショウサムソンが2番人気となった。2頭とも長距離戦には実績がある。この2頭で決まる可能性は高いと思われた。

しかし多くのファンはこの2頭とは別にあることが話題になっていた。同じ勝負服の馬が4頭も出ている。「水色、白袖、青鋸歯型」、そう「アドマイヤ」の勝負服である。アドマイヤフジの川田将雅、アドマイヤモナークの安藤勝己、アドマイヤメインの福永祐一、そしてアドマイヤジュピタの岩田康誠。レース前のパドックにはこの同じ勝負服を着た4人が近藤利一オーナーを囲んで談笑する姿があった。この4頭出しは何を意味するのか?

道中、前目のポジションで競馬を進めたアサクサキングス。一方、昨年と同様に3コーナーの坂の下りでスパートしたメイショウサムソン。この2頭が直線で並び、叩き合う。ここまでは多くのファンが予想した展開だった。しかし、その外から更にもう1頭が追い込んで来る。勝負服は「水色、白袖、青鋸歯型」。アドマイヤ軍団の1頭、アドマイヤジュピタだった。スタートで出遅れてヒヤリとさせられたアドマイヤジュピタだったが、その代わりに馬群の後方で末脚を温存することが出来たのが良かったのかもしれない。最後の直線での勢いはアサクサキングス、メイショウサムソンよりも上だった。アサクサキングスを1/2馬身競り落とし、メイショウサムソンと並ぶ形でゴール板を通過。写真判定の結果はハナ差でアドマイヤジュピタに軍配が上がった。

オーナーサイドが天皇賞(春)を制したのは、これが初めてだったという。きっとどうしても取りたいタイトルだったに違いない。だから4頭を送り込み、勝負に挑んだ。その執念が実った勝利だったのだろう。最終レース後、イベントでファンの前に登場した岩田康誠の顔は真っ赤だった。きっとオーナーから「勝利の美酒」をたくさん飲まされたに違いない。

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