• 天皇賞 春 2006年

天皇賞 春・秋

第133回 天皇賞(春) 2006年

2006年の天皇賞(春)の勝ち馬はディープインパクト。レースが始まる前からこの馬が勝つことを、多くのファンは既に分かっていた。ディープインパクトが負ける筈がない。注目は「どんな勝ち方をするのか?」だったように思えた。しかしこれほどの強い勝ちっぷりを見せるとは・・・。

スタート直後、場内がどっと沸く。ディープインパクトが出遅れたのだ。1頭だけ交わして、後方2番手から1周目のスタンド前に。人気馬が出遅れてこれほど後ろからのレースを進めるというと、不安の声が上がることも少なくない。しかしディープインパクトに関しては誰もそんな心配はしない。ゴールする時は必ず先頭に立っているのだから。それも鞍上・武豊が言う「飛ぶ」ような末脚で。

結果は確かにディープインパクトが「飛びながら」ゴール板を駆け抜けた。しかしその「飛ぶ」脚を使う場面が多くのファンの予想に反していた。勝負どころの3コーナー「淀の坂越え」において、坂の上りからグングンと馬群の外をマクるように前に進出していく。坂の下りに入った時、ディープインパクトはもう先頭に立っていた。そのまま4コーナー、そして直線に入る。

リンカーンが直後からディープインパクトを追いかける。ストラタジェムも上がってきた。しかしディープインパクトにそんな馬たちは全く関係がなかった。直線でこうした馬たちをも突き放す圧勝ぶり。昨年の有馬記念で敗れたハーツクライがいないこのレースに敵がいないことは分かっていたが、まさか3コーナーで仕掛け、4コーナーのはるか手前で先頭に立って、そのまま押し切ってしまうと は。これまでとは全く異なる勝ちっぷりである。ディープインパクトの違った一面を見ることができたレースだった。勝ちタイムは3分13秒4のレコードタイム。スタートで出遅れながらのこのタイムである。日本競馬史にその名を刻んだディープインパクト。その強さを最も際立つ形で見ることが出来たのは、この天皇賞(春)のように思えてならない。

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