• 天皇賞 春 1995年

天皇賞 春・秋

第111回 天皇賞(春) 1995年

1992年の菊花賞、1993年の天皇賞(春)を制しているライスシャワー。3000メートルを超えるスタミナ勝負の競馬には滅法強い馬だった。しかし古馬になると3000メートルを超えるG1はこの天皇賞(春)しかない。更に故障も経験した。その為に勝ち星からも見放されるようになった。もうかつての輝きを取り戻すのは無理なのではないか?そんな見方をする評論家・記者も少なくなかった。

1995年の天皇賞(春)。3000メートルを超えるレースは優勝した1993年の同じレース以来だった。このレースでライスシャワーと鞍上の的場均は誰もが驚く作戦に出る。

「ゆっくり上り、ゆっくり下らなけれなならない」と言われる京都競馬場名物の3コーナー「淀の坂越え」の手前でスパート。先頭でこの坂越えに挑んだのだ。後続に大きな差をつけたまま直線へ。粘り込みを図る。

粘るライスシャワーに後方で脚を温存していたステージチャンプが迫ってくる。その差は次第に縮まり、ゴール板を通過した時は全く並んでいるように見えた。勝ったと思ったステージチャンプの蛯名正義が手を挙げる。しかし写真判定となった。その結果はハナ差でライスシャワーに軍配が上がる。2年ぶりの勝利を挙げた瞬間だった。

坂の手前でのロングスパートは、的場均がこの馬のスタミナに自信を持っているからこそ出来た作戦であったに違いない。これで3つ目のG1勝ち。その3勝は全て京都競馬場でのものだった。京都のコースはこの馬にとって相性のいい、得意コースだったのだ。

阪神・淡路大震災の影響でこの年の宝塚記念も京都競馬場でおこなわれた。その宝塚記念に出走したライスシャワーはレース中に故障し、帰らぬ馬となった。ライスシャワーが得意とした京都競馬場に彼の墓がある。そのライスシャワー碑には今日もファンからのお供え物が絶えることはない。きっとライスシャワーは大好きだった京都競馬場で、今日も走る馬たちを見守り続けているに違いない。

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