• 天皇賞 春 1996年

天皇賞 春・秋

第113回 天皇賞(春) 1996年

1996年の天皇賞(春)はナリタブライアン、マヤノトップガンという2頭のブライアンズタイム産駒による「2強対決」という図式となった。この「対決」は前走の阪神大賞典から始まっていた。3コーナーを過ぎたあたりから、この2頭が馬体を並べて叩き合い。その叩き合いがゴール板まで続いたのだ。どちらも一歩も譲らない真っ向勝負に誰もが目を奪われた。2頭の併せ馬のような形での激しい戦いはアタマ差でナリタブライアンに軍配が上がる。2頭の「再戦」は天皇賞(春)へ。ファンもその「再戦」を望んでいたのかもしれない。ナリタブライアンは単勝1.7倍で1番人気。マヤノトップガンは2.8倍で2番人気。人気もこの2頭に集中した。

京都競馬場名物、3コーナーの「淀の坂越え」にレースは差し掛かる。その坂の下りでその再現か?と思われるシーンが出現する。先に動いたのはマヤノトップガン。そのマヤノトップガンにナリタブライアンが並びかける。やはりこの「2頭」による再戦なのか?

しかし直線でマヤノトップガンが遅れ出す。競り落したナリタブライアンが先頭に。1994年の有馬記念以来のG1 勝ちか?かつての強い3冠馬ナリタブライアンが戻ってきたのか?しかし次の瞬間、京都のファンは意外な光景を目にすることになる。

更にその外から追い込んでくる馬がいた。その馬はナリタブライアンを一気に交わして先頭に。横山典弘騎乗のサクラローレルだった。ゴールの手前で高々とガッツポーズを決める横山典弘。ナリタブライアンとマヤノトップガンの「対決」も話題としては派手だったが、その派手さではサクラローレルと横山典弘の勝ちっぷりも負けてはいなかった。ナリタブライアンに2馬身1/2差をつけて先頭でゴール。「2強対決」はその「2強」ではない「第3の馬」がその勝者となった。

サクラローレルはナリタブライアンと同世代。しかし故障続きで同世代の3冠馬ナリタブライアンとの対決はなかなか実現しなかった。それでも1年以上のブランクから復帰していきなり中山記念を制覇。ようやく実現した直接対決で、いきなりナリタブライアンを破ってしまったのだ。その「遅れてきた大物」は、その勝利でレース前に注目を集めた2頭からその主役の座を奪ってしまったことは言うまでもない。

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