• 天皇賞 春 1988年

天皇賞 春・秋

第97回 天皇賞(春) 1988年

1988年の天皇賞(春)で単勝1番人気に支持されたのはタマモクロス。前走で阪神大賞典を制して5連勝。確かに勢いで勝る馬は他にはいない。だがこれが初めてのG1挑戦だった。オッズが4.4倍と絶対的な1番人気ではなかったのはそんな所に理由があった。

単勝2番人気はメジロデュレン。1986年の菊花賞、1987年の有馬記念を制しており、実績ではタマモクロスよりも上の筈。だが1988年に入って阪神大賞典4着、大阪杯7着と不甲斐ない競馬が続く。その点が不安視されて評価を下げた。3番人気はゴールドシチー。1986年の阪神3歳Sを制し、1987年の皐月賞2着、ダービー4着、菊花賞2着。この馬も実績からはタマモクロスよりも上と言える存在だろう。しかし菊花賞の後は鳴尾記念6着、1988年に入って大阪杯は4着。勢いという点ではタマモクロスに劣ってしまう。果たして勢いが勝つのか?それとも実績が勝つのか?

レースは3コーナーの坂の下りでメジロデュレンがスパート。4コーナーで早くも先頭に躍り出る。だがこれは仕掛けが早すぎたということなのか?一度は交わしたランニングフリーに直線で差し返されてしまう。その内側から伸びてきたのがタマモクロスだった。ランニングフリーとメジロデュレンの内側をスルスルと抜け出して、あっさり5馬身差をつけてゴール板を駆け抜けた。

勢いの差が出たということなのか。いや実力もつけていたに違いない。初めてのG1をあっさりと制して6連勝。対するメジロデュレンは3着、ゴールドシチーは5着にそれぞれ敗れた。こうして頂点に立ったタマモクロスは次走の宝塚記念、更に天皇賞(秋)まで制して8連勝。そしてジャパンカップでは後々まで語り継がれるアメリカのペイザバトラーとの死闘の末に2着。引退レースとなった有馬記念でもオグリキャップの2着に入った。今思えば、天皇賞(春)での4.4倍というオッズは過小評価だったのかもしれない。

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