• 天皇賞 秋 1988

天皇賞 春・秋

第98回 天皇賞(秋) 1988年

1988年の天皇賞(秋)は、芦毛馬2頭が単枠指定に。この2頭が人気を分け合う「芦毛対決}となった。単勝1番人気は2.1倍でオグリキャップ。公営・笠松競馬から中央に移籍後、6連勝。クラシック登録のない3歳馬だったが、2走前の高松宮杯、前走の毎日王冠優勝で、古馬とも互角以上のレースが出来ることは既に証明済みだった。そのオグリキャップの一つ上の世代にあたる芦毛馬タマモクロスが、2.6倍で2番人気。この年の春に天皇賞(春)、宝塚記念を制して、古馬最強馬となったタマモクロスが、新星オグリキャップを迎え撃つ形となった。この2頭の「芦毛対決」を見る形で、7.7倍の3番人気に支持されたのが、名牝ダイナアクトレス。前年1987年のジャパンカップ3着、この年1988年の安田記念2着の実績馬である。

レースは大方のファンの予想に反して、意外な展開で進むことになった。いつものように逃げたレジェンドテイオーの直後2番手からレースを進めたのは、タマモクロスだった。いつもは後方待機の戦法を取るタマモクロスの先行策に、場内から驚きの声が上がる。それでも1000メートル通過は59秒4と、それほど速い流れではない。オグリキャップは中団待機の形。これは大方の予想通りだった。

結果的には、タマモクロスの先行策が正解だったのかもしれない。直線でレジェンドテイオーを交わして先頭に立ったタマモクロスは、後続との差を引き離しにかかる。追いかけてきたのはやはりオグリキャップ。大方の予想通り、芦毛馬による叩き合いとなるかと思われたが、オグリキャップはジリジリとしか差を詰めることができない。前でレースを進めたタマモクロスには、まだ余力があった。結局、1馬身1/4差でタマモクロスが先頭でゴール。

古馬の貫禄を見せつけた形となった。普段とは違う、先行策でのレースが出来たあたりも、キャリア故の引き出しの多さということか。しかし敗れたオグリキャップも、この年の年末の有馬記念ではそのタマモクロスを破ってG1タイトルを獲得。この天皇賞(秋)は、まだ成長過程のレースだった、ということなのかもしれない。

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